オリカ☆めいきんぐ(2011年)入賞作品

2月/テーマ:魔法・魔術

最優秀賞

《ピンクエレファント》 光属性/獣族 ☆7 2400/2000
相手が魔法カードの効果を発動した時、このカードは手札から特殊召喚する事ができる。このカードが自分フィールド上に表側表示で存在する限り、相手が魔法カードの効果を発動する度に、自分の手札・デッキ・墓地から「ピンクエレファント」一体を特殊召喚する。

【カモさん(2か月連続4回目の入賞 09.8 10.3 10.9 11.2)】
「ピンクエレファント」とは英語で『酔っ払い』を意味する言葉。魔法で幻像を見ることも、酒を飲んでふわふわしてしまうこともハタから見れば同じこと。十分これも『魔法』でしょう。
バランス的に結構大胆なつくりだが、抑えるべきこととして1枚目の召喚は手札から。出してしまえばぽんぽんとデッキから墓地から来るだろうが、まず1枚目は抑えていることで的確なつくりを保っている。良い感じのバランスではないでしょーか。

優秀賞

1102_2_arice《ソルシエール・アリス》 地属性/魔法使い族 ☆10 1700/1800
「大地讃頌」により降臨。このカードがフィールド上に存在する限り、魔法使い族モンスターは対象を取らない効果を受けない。このカードの攻撃力・守備力はダメージ計算時のみ自分の手札と相手の手札の枚数の差×600ポイントアップする。

【悪夢さん(4か月ぶり2回目の入賞 10.3 11.2)】
汎用的に使える儀式魔法を絞って使うという発想に膝をうつ一枚。なかなか今回のコンテストで競争率の高かった『不思議の国のアリス』は全体的にファンタジー設定に寄せた作りとなっていたため、ひとつこれに異色感を感じた。
《時花の魔女−フルール・ド・ソルシエール》からもわかるように、ソルシエールは「魔女」の意。グリムでは純朴な少女であったアリスをこの名前・この効果でどう解釈するか。チョイスしてくださる絵師さんの解釈が見ものだ……!

【ill. 卯双月さん】直球で「アリス」を攻めてきた作品。元々「ソルシエール」には魔女の意味があるためどこかしらに不気味さや狂気さを必要としてくるのですが、それらを人間ではなくぬいぐるみや背景といった「周辺」に表現を持たせてきました。ロリータな魔法使いには邪念が見えない作りであるため「無邪気ゆえの狂気」が全体から醸しだされており、創造主としての感覚すら見て取れる一枚となっています。

1102_2_mogitori《もぎとりウィッチ》 闇属性/魔法使い族 ☆4 0/0
1ターンに1度、手札の植物族モンスター1体を除外して発動する。フィールド上の攻撃力と守備力の合計が最も高いモンスターを破壊し、このカードに装備カードとして装備する。このカードの攻撃力と守備力は装備カードの最も高い数値と同じになる。

【ナタスさん(初受賞)】
本来の魔法使いたる残虐性と、効果のバランス。そしてそれにそぐわないお茶目な名前によるギャップ。「もぎとり」「ウィッチ」という言語センスに異常なまでにそそられて、ここに選ばせてもらった。
設定上の無茶は無いわけなんですよね。元々OCG上には《黒き森のウィッチ》がある。おそらくナタスさんも、それを頭にイメージさせる思惑があるうえでのこの設定にしたのだろうけれども、それを上手くピースとしてはめさせたと思える一枚だ。

【ill. ショウマさん】なかなか刺激的な効果。そして「もぎとり」との名前。一体イラストとして何をもぎとってくるのか。五臓六腑でももぎ取ってくるんじゃないか、放送できるのかといういらん心配をしていたわけなのですが、平和的にリンゴをもぎ取ってくださいました。もともと植物族を資源として使う効果、そりゃそうだ(笑)
元来魔法使いと黄金の果実はファンタジーとして非常に高い親和性を持っており、その起用はナチュラルの一言。魔法使いは美男美女が多い種族であり、とんがり帽子をかぶったガチガチどまんなかな魔法使いは効果の発動への想像をかきたてやすいでしょう。

佳作

1102_3_tongari《とんがりボウシ》 (装備魔法)
レベル3以下の魔法使い族モンスターにのみ装備可能。装備モンスターの攻撃力は500ポイントアップする。装備モンスターが破壊される事によってこのカードが墓地に送られた時、自分の墓地に存在する魔法使い族モンスター1体を手札に加える。

【J.Eさん(初受賞)】
元ネタが「とんがりボウシと魔法のお店」というコナミのDSゲームにある。「魔法・魔術」というテーマと「めたぽ個人を狙い打つ」という攻め口から『クイズマジックアカデミー』をネタとして選んできた人は複数人見受けられたのだけれども、だからこそこっちの発想が際立った感じ。
効果そのものをオーソドックスにまとめ、傾向からネーミング一本に絞ってきた感じ。《脳開発研究所》とかもある遊戯王、こういうのがいつ出てきてもおかしくないよね。

【ill. KAZさん】この構図! なるほどというか、新鮮そのものな、背景を強調しつつ足元を移さないいわゆるあおりとなる構図。帽子が主役となる一枚なだけに、ベーシックな正面構図を選ぶと人間もどうしても押し出されることとなります。それを回避するために選ばれた今回の構図により、帽子と空と快活さが明瞭に現れる素敵な一昧となりました。

《薔薇纏う漆黒の魔導師(ブラック・ローズ・ドレス)クラン》 闇属性/魔法使い族 ☆7 2800/0 【融合】
《薔薇の刻印》を装備した《黒魔導師クラン》+《憎悪の棘》を装備した《ブラック・ローズ・ドラゴン》
このカードの融合召喚は上記のカードでしか行えない。このカードの融合召喚は無効にならない。このカードが融合召喚に成功した時、フィールド上に存在するこのカード以外のカードとお互いの手札のカードを全て破壊し、その枚数×300ポイントのダメージを相手に与える。

【南瓜さん(3か月ぶり6回目の入賞 06.8 09.1 09.3 10.3 10.5 11.2)】
最後まで迷った。《ライトロード・プリンセス ピケル》の過去のことを考えたら特別賞にするべきなんじゃないか、って。だけれども、融合素材のこの考え方には素直に感心したし、今後のエクシーズとかにも活きてきそうな考え方なんじゃないかなという思いが強く、思い切って今回は佳作へ。
やはり設定的なアクの強さがあり、これ以上上の賞とするのが難しかったというところ。おそらく作った南瓜さんがわもその点については思っているところがあるんじゃないかな……?

《トライアンフ》 (通常魔法)
自分のデッキからカードを3枚選択し、相手はその中から1枚をランダムに1枚選ぶ。そのカードをゲームから除外する。残りのカードは表向きにしてデッキに加えシャッフルする。自分のドローフェイズ時、この効果で表側になったカードがデッキトップに存在する場合、通常のドローを行う前にそのカードを裏向きにしてデッキをシャッフルする。このカードの効果によって表向きになったデッキのカードがすべて裏向きになった時、このカードの効果でゲームから除外したカード1枚を手札に加える。

【裁きを下される者さん(初受賞)】
若干の冗長感はあるが、それでも上手く調整しきったなという印象。
ただ、ちょっとテキストのテンプレート的な乱雑面が残るか。主に『デッキトップ』という表現を中心に、4・5文目あたりに「んん……?」と思うところがあったかも。ただ、基本的にこれだけの複雑なドロー効果を十分に伝わらせる基礎表現力は称賛の一言。さらに「魔法・魔術」っぽいネーミング選択があればさらに上に押し上げられる出来だった感じ。
 
【講評】
 ちょっと告知不足感があり参加者が伸び悩んでいた感があります。それゆえ受賞ボーダー上に残せたカードが相対的に少なくなったこと、あとテーマの競合も見受けられた感じです。具体的には「錬金術」「クイズマジックアカデミー」「うみねこのなく頃に(←これは特に選ぶのが至難です。メーカーが違いますので)」「アリス」の四分野がかなりカブってしまった印象です。
 もちろん、その中からも選ばれるものもある。決してそれらがNGワードであるわけではないのですが、その辺りを意識するともう少し『楽』かもしれませんね。

4月/テーマ:フリー

最優秀賞

1104_1_sento《灯火のセントエルモ》 水属性/炎族 ☆1 0/0
このカードが墓地に存在する限り、自分が受ける戦闘ダメージは半分になる。自分のライフポイントが2000以上の場合、墓地に存在するこのカードはゲームから除外される。

【い〜さん(6ヶ月ぶり8回目の入賞 05.7 05.10 06.5 06.7 08.2 09.1 09.10 10.1 11.4)】
遊戯王のルールシステムで効果を作る面、まだまだ奥深さはあるのだなあと感嘆した一枚。決してルールの大本を崩さず、まさに「既存の材料を調理」した一品ながら、それをここまで新鮮なものに仕立て上げるのは見事と言える。元ネタが悪天候の時に現れる自然現象であることから、追い込まれたときに発動する効果とのリンクも抜群であると全方向でがっちりとまとめた堂々たる風格の一枚だ。
ちなみに、い〜さんは当コンテンツにおいて最多の受賞経歴がある方だが意外にも初の最優秀賞。おめでとうございます。

【ill. 卯双月さん】いわゆる伝承におけるセントエルモの火のように双子を造形。見栄え的に性別を変えて「兄妹」としたようです。
当初はもっと魔法使いに寄せたデザインだったそうですが、最終的には妖精といった着地をされたようでしょうか。危険な航海の指針である伝承を表現するように、不気味な黒みを持つ曇天と、からっとした晴天を表現しています。

優秀賞

1104_2_firework《火遊び》 (通常魔法)
相手ライフに100ポイントのダメージを与える。相手は手札から水属性モンスター1体を墓地に送る事でこのカードの発動を無効にする事が出来る。また、自分の墓地に発動に成功した「火遊び」が存在する場合、さらに1000ポイントのダメージを与える。

【シキさん(3ヶ月ぶり4回目の入賞 09.10 10.1 10.7 11.4)】
イメージ先行でうまく仕上げた一枚。元々軽い気持ちで放たれる火遊びはすぐに対処すれば軽い被害や軽い対処策で済むが、放っておけば大惨事が誘発する。それらをうまく表現した火力でやりようによれば、同領域内で最高の火力に持ち込めるような作りはうまい。
ただ、3枚使って2300ってのは効率的は若干抑えすぎたか。《火炎地獄》のラインを考えたら合計3500(追加1600)の設定くらいでも審査的には許せるラインだと思った。

【ill. 天龍さん】オリカ☆めいきんぐの自由さが現れる絵の構図。まさかの4コマ漫画的手法でコミカルに現してくれました。
「魔術の訓練」なシチュエーションで各々の霊使いが火を使い、属性に応じたリアクションをとっている模様。コミカルに火で遊んでる一枚じゃあないでしょうか。

《強欲な蕾(つぼみ)》 (通常魔法)
自分の墓地に存在する植物族モンスターを5体デッキに戻す。デッキからカードを2枚ドローする。フィールド魔法カードが存在している場合はカードを3枚ドローする。

【ぽんたさん(初受賞)】
リアルでもオリカでもこの手のパロディカードは多数あるわけで、直近でも《強欲なルツボ》が入賞したわけだが、このカードもなかなかの完成度。《ホープ・オブ・フィフス》からの、条件が整えばさらに頑張ってくれる設定を持ち込んだ名前と効果のシナジー性も素敵であり、あらゆる面でリアルであってもおかしくない仕上がりとなっている。入賞されるべきして入賞した仕上がり。

佳作

1104_3_shield《千年の盾》 (装備魔法)
装備モンスターの守備力は3000ポイントアップする。

【リュークさん(初受賞)】
この発想には膝を叩いたが、その分「OKなの?」という疑念が出るのも確か。審査する上では《雷鳴》と《RAI−MEI》の相関性を考えて、同発音カードの存在は問題ないだろうと思っている。そりゃ、リアルに同発音どころか同名カードが2種類あるなんてことがないので判定は闇の中だが、そうバグがでるようなものでもないので問題ないでしょう?
その点を含めて、あの盾を装備魔法にする発想。素直に情景が飲み込みやすくて大有りな感じ。

【ill. こがらしさん】元々のオリカそのものの発想が「実在する同名カードを装備魔法に落とし込んだ」であるだけに元ネタへの依存が必至となってしまうのが難しいどころですが、そのテーマにプラスしてさらに《ビッグ・シールド・ガードナー》を持ち込むことで原作へのリスペクトを感じさせるイラストとなりました。

《神の忠告》 (永続罠)
1000ライフポイントを払って発動する。相手の魔法・罠の発動を無効にして持ち主の手札に戻す。このカードが表側表示でフィールド上に存在する限り、このカードの効果で手札に戻したカードの同名カードを相手が発動した時、相手ライフに3000のダメージを与える。

【チルスさん(3ヶ月ぶり2回目の入賞 10.7 11.4)】
惜しい! とにかく惜しい! その一点は強すぎたこと。
既存カードとのバランスを考えてもこの効果でこのコストだと軽すぎる。単純に無効面だけでも1000ライフは《盗賊の七つ道具》の存在を考えれば軽い。そりゃ確かに永続罠であるから《サイクロン》とかの憂き目にもあうが、それらを加味してもバランス調整をもう少し繊細にしてもらえたらよかった。ただし、効果の発想についてはかなりセンスを見せつけてくれている感じであるため、それらを高く評価して入賞ということで。適正バランスを設定しているとしたら、きっと優秀賞等にいけたレベルだ。

《遅すぎた落とし穴》 (通常罠)
相手がモンスターを召喚・反転召喚・特殊召喚した時に発動できる。デッキから「遅すぎた落とし穴」以外の「落とし穴」と名のつく罠カードを2枚まで手札に加える。

【梨花さん(3ヶ月ぶり2回目の入賞 10.7 11.4)】
その場でさくっとアドバンテージを稼ぐわけではないが、その後の安定感がある。もちろん予告しているわけで相手としても挿し込む余地があるわけだが、単純に1枚で2枚を稼ぐのはシーソーバランスの上でうまく仕立て上がっていると言える。ある種の堅実さがあり佳作とさせてもらった。上を目指すのならもう一点ぐっとくる点を欲しかったかも。

特別賞

《ラスボス戦前にわざわざ回復してくれるアレ》 (通常罠)
相手フィールド上にレベル10以上のモンスターが召喚・反転召喚・特殊召喚された時に発動できる、デッキからカードを4枚ドローする。

【天女さん(初受賞)】
特別賞の選定は2009年1月以来とびっくりするくらい久しぶり。特別賞が現れるのは「よほど佳作候補が多かったり」「イッちゃってる発想だったり」「諸般の都合上本賞にいけなかったり」「趣味」だったりする。このカードはその中でも「イッちゃってる発想」であり、他の2枚を真面目に投稿してなんで3枚目がこれなんだよという気持ちがいっぱいでした(笑)
情景が思い浮かぶので、いろんな形でコミカル。とりあえず、セーブしときましょうか(めたぽ)
 
【講評】
公式にエクシーズが導入されて初めての開催。それなりにエクシーズ作品も投稿され、公式にいまだ登場していない新鮮な思考もあったのだが、入賞作にまでは食い込めなかった感じです。だけど、決して審査側としてエクシーズを蔑ろにしているわけではないことはわかっていただいて、これからもそこは継続して攻める価値があるということは断言しておきます。
今回は常連さんの強さが見えた結果となりました。だけど、だからこそ新しい風を見たいところ。特にこの頃の最優秀賞はお初の方も多く跳梁跋扈が見受けられるので、これからも火花を散らして欲しいところですね。

6月/テーマ:フリー

最優秀賞

1106_1_mirage《幻想の魔女レヴァリエ》 闇属性/魔法使い族 ★4 2100/1000 【エクシーズ】
レベル4モンスター×2
相手が魔法カードを発動した時、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除く。このカードのエクシーズ素材がこの効果によって全て取り除かれた時、自分の墓地から魔法カード1枚を選択し手札に加える。

【天女さん(2ヶ月連続2回目の入賞 11.4 11.6)】
エクシーズが実際カードにリリースされてから2回目のめいきんぐ開催。満を持して初入賞作であり、初最優秀賞となるエクシーズカード。実在するカードのエクシーズ素材の使い方が工夫が足らないように感じられるだけに、めいきんぐであらゆる角度から飛んでくる新感覚の利用法には唸っている。
そのなかで一番有効打を放ってくれたエクシーズは今回はこれであり、バランス的にも効果的にもしっかりとしたバランスを放つ一枚となっている。このエクシーズは素材を「時限爆弾」とする見方。今後のオリカの展開も見物だ。

【ill. 卯双月さん】初めてめいきんぐとしてオリカ加工したエクシーズ。オリジナルデザインにも度々挑戦される卯双月さんの本気を垣間見る一枚となっています。
特に矢印的意匠には意味はないということですが(笑)、魔法の代表たる《死者蘇生》をひっさげる効果には、センテンスとの親和性を見出さずにはいられません。もちろん、バックの魔方陣表現もきめ細やかなもの。完全にこれをモノにされてますよねえ。

優秀賞

《魂の着せ替え人形(ラブリィ・ソウル・ドール)》 闇属性/魔法使い族 ★8 400/400 【エクシーズ】
レベル8モンスター×2
このカードの特殊召喚成功時、お互いの墓地に存在するすべてのモンスターをこのカードのエクシーズ素材にする。このカードの攻撃力・守備力はエクシーズ素材の数×300アップする。1ターンに1度、エクシーズ素材を1つ取り除くことでターン終了時までそのモンスターの名前と効果を得る。

【ハネヒツジさん(初受賞)】
そして2枚目のエクシーズだが、比重を高くしようという他意はなくエクシーズの中で一際好みだったもう一枚というところ。こちらはエクシーズ素材を「衣服」と表現することにより素材の活用を着せ替えとした。ただし効果はあくまで《ファントム・オブ・カオス》に迫るものであるため、相当大味。バランス調整も忘れず、かなり高い素材を要求するようにしている心遣いも忘れていない。

《江戸っ子フェニックス》 炎属性/鳥獣族 ☆8 2500/2500
「江戸っ子フェニックス」は自分フィールド上に1体しか表側表示で存在できない。自分ターンのエンドフェイズ時、このターン中に自分がドローしたカードが自分の手札またはフィールド上に存在しない場合、自分の墓地からこのカードを特殊召喚する。

【火紙餅さん(19ヶ月ぶり2回目の入賞 06.12 11.6)】
正直名前のインパクトが相当高い奇抜センス。しかし、効果としての「宵越しの金を持たない(江戸っ子)」二文目前半の効果と、「再生(フェニックス)」二文目後半の効果はバランス面での親和性が非常に高く、《ネフティスの鳳凰神》を正当進化させたかのような構成の計算を感じる。

佳作

1106_3_song《詩喰い姫(うたくいひめ)》 風属性/魔法使い族 ☆4 1900/400
このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、魔法・罠カードが発動した場合、そのカードを墓地に送りこのカードに魔力カウンターを一つ乗せる。お互いのプレイヤーはこのカードに乗っている魔力カウンター以下のレベルを持つモンスターを特殊召喚できない。

【夏の実さん(13ヶ月ぶり2回目の入賞 08.12 11.6)】
魔法や罠という詩を食べて成長を続けるマッドマジシャン。もちろん無効にして食べちゃうとひどい壊れカードなので後かすを食べるだけだが、実質的に永続カードの発動を縛るのでただの酔狂ではないカードとなる。放っておくと手の付けられない特殊召喚のシャットアウト性能となる膨らみ。不気味なたたずまいが映える一枚となっている。

【ill. キオナさん】姫で魔法使いであることから、あまりプリンセスな方向性とせず「吟遊詩人」の方向性で構築されたとのこと。詩を食うイメージは選定サイドでもこのようなイメージを持っていたので、実に忠実な表現と思うことしきりです。
 絵にすると感じるファンシーなマッドさ。「鮮やかな着色をあえて避けた」との考えとも合致する一枚となっています。

1106_3_kanmag《癇癪魔女エクレール》 光属性/魔法使い族 ☆4 1200/1200
このカードはフィールド上に存在する限り、雷族としても扱う。このカードのコントローラーがダメージを受けた時、受けたダメージと同じダメージを相手ライフに与える。

【うぃなさん(5カ月ぶり2回目の入賞 10.5 11.6)】
だだをこね、わがままをいい、逆ギレする。癇癪という単語とこの効果は様子を存分に表し、想像型の仕上がりとなっている一枚。
ちなみに「レヴァリエ」も「エクレール」も日本語のうえで前の単語と同じ意味を持ち、実在カード名で例えると《破滅の女神ルイン》。魔法使いの名前につけるものとしてはメジャーなつけ方であり、遊戯王のカード名の王道とも言える部分であるのだ。

【ill. KAZさん】天候を操るだだっ娘。雷族であることからそのセンテンスを組み込みやすく、背景表現にそれは現れています。
「とんがりボウシ」の時もそうなのですが、工夫を凝らしたアングル表現にKAZさんは貪欲に挑戦され、それでいて決して見切れない構図の妙を見せてくれます。それって、さりげなくやってますが、とても難しいことだと思います。

《仕込み刃》 (永続魔法)
相手のデッキがシャッフルされるたびに相手ライフに1000ポイントダメージを与える。

【J.Eさん(2ヶ月ぶり2回目の入賞 11.2 11.6)】
この手の効果は決して見ないわけではない、が、ネーミングが上手い。表だってダメージを与えず、普段飛んでこない角度からダメージを与える意味としては「仕込み刃」のネーミングはぴったりだし、相手のデッキをシャッフルする際に自分の手も干渉することから、「ふところ」を彷彿とさせる効果は適切なところ。シンプルに、十分に、仕上がっている一枚だ。
 
【講評】
今回はエクシーズ的な意味や魔法使い的な意味で、妙に偏りが見えた月かもしれません。しかし、これも特に他意はなく、たまたまこれらの分野に目を引くカードが揃ったからと言い切っていいと思います。
少し開催ペース的に早かったのか、参加者とアイデアの伸び悩みが見られたので、若干のスパンをいただいて次回開催いたします。3ヶ月ほど(?)お待ちください。

9月/テーマ:格闘

最優秀賞

1109_1_kakato《強烈なかかと落とし》 (カウンター罠)
相手の墓地からレベル4以下のモンスターが特殊召喚された時発動できる、その特殊召喚されたモンスターを墓地に送る。

【RENさん(初受賞)】
格闘というテーマを絡めつつ、《強烈なはたき落とし》という元ネタをうまく利用し、効果も水準高くパロディに落とし込んだ。過去の受賞作でも《スカルドレイン》他パロディ作は結果を残してきているが、このカードもそれらに勝るとも劣らない仕上がり。非常にテーマとしても難題であったと今月は反省しているだけに、その中この仕上がりの工夫が見られたのは賞賛。

【ill. 天龍さん】ガチかつコメディ。たまに公式がやらかすテクニックを継承して描いてくれました。
しかしチョイスは酔狂ではなく、墓地から蘇生しやすいレベル4以下のテーマとして《ワイトキング》はぴったりはまり、《強烈なはたき落とし》にある木っ端微塵な粉砕がわかりやすく伝わります。地味にというか正確にというか、背面の効果もパロディ元踏襲。

優秀賞

《油断大帝》 地属性/戦士族 ☆5 400/1000
このカードが攻撃するとき、ダメージ計算時に攻撃力が3000アップする。このカードが戦闘を行うことによって発生するこのカードのコントローラーへのダメージは2倍になる。

【西さん(初受賞)】
こちらは効果のバランスに魅力を感じた。テーマが「格闘」であることから戦闘拠りの効果を作りやすいのだが、この「攻めに傾倒し、捨て身で行く」というスタンスを極力テキストを完結にして表現したのは良い感じ。考える余地なく効果が伝わるいい見本な感じ。

1109_2_equip《凶器攻撃》 (通常罠)
自分のデッキから装備魔法カードを3枚まで選択して墓地へ送り発動する。墓地へ送った枚数×600ポイントのダメージを相手プレイヤーに与える。

【黒竜さん(10ヶ月ぶり2回目の入賞 09.08 11.9)】
1800ダメージを叩きこむ余地があれども、そのためにはデッキの方向性をピーキーにしなければならず、構築段階でかなりのムラを突きつけることになる。しかし、《パワー・ツール・ドラゴン》の存在など、事故要素を意識させにくくする存在などもあり、このカードを構築の中心に添えたくなる魅力を持っている。このカードも世界観より効果周りの精査が光る感じ。

【ill. 州雲さん】OCGっぽさを意識して取り上げたこと。なんで《青い忍者》?って思って質問させてもらったのですが、たまたま資料が《水遁封印式》だったからだそう。でも、実は忍者勢のうちで一番装備魔法のセンテンスを含んでいるのって《青い忍者》なんですよね。偶然にしては出来過ぎ(笑)
赤みがかって好戦的な色彩が、バーンの雰囲気にマッチしています。

佳作

《インファイト》 (永続罠)
お互いのプレイヤーが戦闘で受けるダメージは倍になる。このカードは相手のターンのスタンバイフェイズ時にのみ発動できる。

【宮さん(初受賞)】
今回のテーマはこのように「近接戦闘」「捨て身」をデザインしたカードが割合見受けられたのだが、その中で《油断大帝》と並び好みであったカードがこちら。
インファイトのように「捨て身の打撃」は先に仕掛ける側に旨みがある。それもこのように《リミッター解除》レベルの仕上がりにしているのなら発動タイミングをこちらに任せてくれるのは危険水準なので、このような相手に先に譲るようにしたのは良い調整。まあテーマ上仕方のないこととは言えど、名前と永続罠であることのリンクが薄めってのはネックだったかも。

1109_3_ikki《一揆闘戦》 (速攻魔法)
相手フィールド上にレベル7以上のモンスターまたはランク4以上のモンスターが表側表示で存在し、自分フィールド上にレベル4以下のモンスターが表側表示で存在する時に発動する事ができる。エンドフェイズ時まで自分フィールド上に存在する全てのレベル4以下のモンスターの効果は無効化され、攻撃力は2倍になる。
【大福さん(初受賞)】
うまくは言えないが、すごく遊戯王らしい日本語いじりのネーミング。
効果は元の「一騎当千」を使ったというより、もじったあとの「一揆」に重きをおいた感じ。相手のターンでも《収縮》に、攻めるときには更にハードパンチャーを狙えると使うタイミングの工夫が求められるカード。ちゃっかりとエクシーズを取り込んでいるのも好感度高い。

【ill. KAZさん】一揆のセンテンスから農業娘の方向性で行かれた今作。いわゆる日本史で登場しそうなイメージがそこには感じられます。さすが一揆。
元々は《精霊術師 ドリアード》がレベル7モンスターを蹴散らすなど、イメージとしての《百獣大行進》的なリアルカード活用路線を試みたそうですが、諸般の事情でオリジナルセンテンスでまとめ上がったそうです。

1109_3_cat《ファイトキャット》 地属性/獣族 ☆4 1000/200
このカードの攻撃によって発生するお互いの戦闘ダメージは無効になり、無効にした数値分、そのプレイヤーのライフを回復する。フィールド上に表側攻撃表示で存在するこのカードは、1ターンに一度だけ戦闘では破壊されない。

【J.Eさん(2ヶ月連続3回目の入賞 11.2 11.6 11.9)】
キャットファイト。血みどろな男性の流血沙汰の喧嘩とは一線を画すそれは、決して戦闘ではないだろう。
それを意識してアナグラムして生み出された「獣」はバトルフェイズに傾倒した効果ではなく、むしろ防御サイド。絵面的になごみ系の動物がふんすふんすしながらやる気になっている感じが思い起こされ、なかなかどうして癒し系。

【ill. 卯双月さん】卯双月さんの中で美少女系と並び持ち味となっているのが「愛玩動物」。過去に見せてくれた「トリュフを狩る豚」「強欲なルツボ」にも見られるポップに「やっちゃうぞ!」系な表現はお手の物ということでしょうか。
近頃リアルカードも妙にアニマル推しになっている現在、妙なシンクロ感を感じざるを得ないですね。
 
【講評】
ちょっとテーマは難しかったのか、参加者の皆さんの戸惑いが見受けられました。その中生み出された効果は特に戦闘方向で工夫されているのが見受けられ、名前・効果に面白さを感じました。
来月はこれまで以上に新機軸のテーマ! 次回限定で「ユニオン」「シンクロ」のように新テーマを創造することをルール解禁します。どういう攻め口をしてくれるでしょうか?

10月/テーマ:フリー・新能力可

最優秀賞

《ヴェルズ・ドープ》 闇属性/昆虫族 ☆2 350/950 【アタッチ】
このカードは手札またはフィールド上からエクシーズ素材扱いとして自分もしくは相手フィールド上に表側表示で存在するエクシーズモンスターの下に重ねることができる。このカードをエクシーズ素材としているエクシーズモンスターは、以下の効果を得る。
●このモンスターの攻撃力は1000ポイントアップし、この効果を除く効果は無効になる。また、このモンスターのコントローラーはモンスターを特殊召喚できない。

【い〜さん(3ヶ月ぶり10回目の入賞 05.7 05.10 06.5 06.7 08.2 09.1 09.10 10.1 11.4 11.10)】
初めて「オリジナル能力」を解禁した今月、それでも既存の能力も見ていくぞという意識もあったのだが、先にネタばれするとかなり「オリジナル能力」が色濃く強い月となったのが正直なところ。なお、ほとんどの人がオリジナル能力とフォローカードを絡めているため、単体でこういうモンスターを入賞させるとあまり設定が意味なさげに見えてなんか正直ごめんなさい。
入賞したモンスターを一覧したらわかるのだが、その能力名がなくても新機軸な効果が揃っている。どうやら、それに名前をつけることにより皆さんの想像力が刺激された感じと見受けられる。

優秀賞

《擬態するクリスタル》 水属性/岩石族 ☆4 1200/1800 【フェイク】
このカードが相手によって破壊された時、カードを1枚ドローする。フェイクモンスターは手札から魔法カード扱いとして自分の魔法&罠カードゾーンにセットできる。

《トリック・フェイス》 闇属性/魔法使い族 ☆6 2100/1400 【フェイク】
このカードが召喚に成功した時、自分のデッキからフェイクモンスター1体と通常罠カードを1枚選択し、相手はその中からランダムに1枚選択する。相手が選択したカード1枚を自分の魔法・罠カードゾーンにセットし、残りのカードをデッキに戻してシャッフルする。このカードが相手のカードの効果によって破壊された時、フィールド上のカード1枚を選択して破壊する。フェイクモンスターは手札から魔法カード扱いとして自分の魔法&罠カードゾーンにセットできる。

【CUBEさん(初受賞)】
かなり「モンスターを伏せカードに」アイデアは競争率は高かった。だけどその中、カードとしての完成度……そして複数枚で綺麗にテーマの環を形作ってシナジーを見せつけたのはこれ。そのため、おそらくこういうテーマでしか出ないであろう同時入賞。その意味ではもちろん初です。
特に《トリック・フェイス》が秀逸で選ばれたカードが結局どっちかわからないまま伏せられるというのが面白く、下手に破壊しにくいしだからといって破壊しないと普通に罠に引っかかるしという技巧派。創成期の暗黒界を思わせるような相手への真綿の拘束、繋がりとしての完成度は非常に高いです。

《戦時下の尖兵(クライシス・ヴァンガード)》 闇属性/戦士族 ☆4 1400/1800 【デッキトリガー】
このカードが戦闘で破壊され墓地へ送られた時、デッキの一番上のカードを表にする。このカードがデッキの一番上で表になったとき、以下の効果を発動することができる。
●このカードを表側攻撃表示で特殊召喚する。その後、デッキの一番上のカードを表にする。

【梨花さん(3ヶ月ぶり2回目の入賞 10.7 11.4 11.10)】
うまくやれば連鎖的な展開が可能になる。名前もカテゴリ名も効果の質もはっきり言って違うカードゲームである『ヴァンガード』を取り込んだ感がかなり見て取れるが、それを加味してでもうまく遊戯王らしく落とし込んだ。
基本的にはそういうパロディ気味の発想には食指が伸びない印象だったけど、発想的に近くない?って思ったのが入賞候補としてあがってから。その意味ではあまりに自然に仕上がっていたってことだ。

佳作

1110_3_tenohira《手のひら返し》 (通常罠)
攻撃宣言を行った自分のモンスターが、相手のカードの効果によって相手モンスターの攻撃力を下回った場合にのみ発動することができる。自分の手札を全て相手に見せ、自分のデッキからカードを2枚ドローする。

【あまいかさん(初受賞)】
デザイン賞。リアルにひっくり返る手のひらと名前とのリンクが秀逸で、使えるか使えないかってラインを攻めてきている印象。
はっきりいって効果が狭いが、それでもBFを相手にしたり《収縮》関連など望みがあるので酔狂ではない。オリジナルぶっちぎり効果が跳梁跋扈する中の清涼感溢れる一枚だった。

【ill. ショウマさん】《神の宣告》の「神」が《心変わり》の天使に手のひら返しをされている情景。《心変わり》の天使がああいう効果なだけに配役がすごく適任で、神様も意外とこういう三枚目ポジション似合いますね。
あおった構図であることから天使のサド顔がすごく引き立ちますし、なんか色々とたまらない感じのなにかを刺激されますね(笑) ショウマさんは、パクたまのエリエリコンビを描いてくれた方で、この度めいきんぐデビュー作としてくださいました。

《はにわックス》 (速攻魔法)
相手フィールド上のモンスター1体を選択して発動する。手札の「はにわ」1体を特殊召喚し、対象モンスターの表示形式を変更する。

【ハネヒツジさん(2ヶ月ぶり2回目の入賞 11.6 11.10)】
がっつりテーマ系カード。《エネミーコントローラー》らの簡易防御カードに付加効果をつける構成の一枚で、シンプルイズベスト。
ワックスだから「つるっ」といく感じで、《つまずき》的な変更効果。公式が取り込みそうな真っ直ぐな言葉遊びカードだ。

《緋龍魂魄(ヒドラソウル)》 闇属性/ドラゴン族 ☆8 3000/3000 【マテリアル】
マテリアルモンスターを召喚・特殊召喚する場合、自分の魔法&罠カードゾーンにセットされたカード1枚の上に重ねて召喚・特殊召喚する。マテリアルモンスターが存在する魔法&罠カードゾーンはモンスターカードゾーンとして扱う。マテリアルモンスターがフィールド上から離れた場合、下に重ねたカードは裏向きのままゲームから除外される。相手フィールド上にモンスターが存在し、自分フィールド上にモンスターが存在していない場合、このカードは手札から特殊召喚する事ができる。

【天龍さん(11ヶ月ぶり3回目の入賞 09.5 09.8 11.10)】
オーバースペックにも見えるが、逆にモンスターをリリースして出すわけにいかないわけで意外と縛りが固く、やられちゃえば伏せカードを巻き込む。モンスターに比べマテリアルモンスターの下に置かれたカードは悪用しにくいわけで、それらを斟酌すればちょっとしたオーバースペックもわかるというもの。
古き良きファンタジー感があふれる浪漫ドラゴン。遊戯王らしくていいんじゃあないでしょうか。

《スピーディー・イーグル》 風属性/鳥獣族 ☆4 1800/200 【ターボ】
ターボモンスターはチェーンが2以上積まれた時、手札から召喚する事ができる。
チェーンが6積まれた時、このカードをリリースして、発動する。自分のデッキからカードを1枚ドローし、(レベル8・光属性・天使族・ターボ・ATK3000/DEF2100)のトークン1体を特殊召喚する。このトークンは以下の能力を持つ。
●1ターンに1度、墓地のターボモンスター1体をゲームから除外する事で、チェーンを3つ積む。この効果は相手ターンでも使用する事ができる。

【たいむさん(初受賞)】
かのCDIPで取り込まれてもおかしくなかった「チェーンの粉飾」。思いつきそうで思いつかなかった分類なわけで、スピーディ感あふれる鳥獣に絡めたのもセンスのよい選択だと感じた。互いが互いに絡まり暴風を起こすイメージがとてもわきやすい。
ただ、個人的にはもう少しテキストテンプレートを精査して欲しかった。そりゃ新分類なわけで100%の仕上がりにはできないはずだが、活かせるテキストもあったかも。

【講評】
もちろん、モノさえよければ既存デザインのモンスターも入賞させるつもりですが、結果的にはモンスターは全て新カテゴリによって埋め尽くされました。
やはり新カテゴリというものは、いまだ全く開拓されてない「フロンティア」。見る方も、作る方もそれに感化され自然と切り口鋭いカードがあふれたというわけです。しかし、「新カテゴリ」はテーマとして切り札なところがあり、毎回のようにやるとやはり既存カテゴリへの刺激感が薄れてしまうかもしれません。今後もこのテーマはほどほどに開催したいと思います。

12月/テーマ:フリー

最優秀賞

《アヌビスの天秤魔獣》 闇属性/悪魔族 ★4 250/0 【エクシーズ】
自分フィールド上のレベル4モンスター1体+相手フィールド上のレベル4モンスター1体
このカードがエクシーズ召喚に成功した時、エクシーズ素材の攻撃力を比べて高い方の元々の持ち主に1000ポイントのダメージを与える。この効果で相手にダメージを与えた場合、このカードは攻撃表示になる。

【ハネヒツジさん(2ヶ月連続3回目の入賞 11.6 11.10 11.12】
《キメラテック・フォートレス・ドラゴン》路線でなかなかみない作り。そのうえもう一歩踏み込んで効果を作ってくれたので、投稿作を流しているときに明らかにぴたっと視線を留まらせてくれた。
巻き込んだ上にダメージはおいしいのだが、攻撃表示になるので返しに一撃をくらう。そのあたりの飴と鞭を含んだ構造はすごく好感を持ち、汎用性の高い除去とは言わせきれない癖の強さはオリカが持ってしかるべきところ。総合的に調理がかなりレベル高く集約された一枚だ。

優秀賞

《ガガガガギゴ》 水属性/爬虫類族 ☆4 1850/1000
このカードがエクシーズ素材となっている時、フィールド上のエクシーズモンスターが相手モンスターを攻撃した場合、守備表示モンスターを攻撃した時、その守備力を攻撃力が超えていれば、その数値だけ相手ライフに戦闘ダメージを与える。

【ぽんたさん(4ヶ月ぶり2回目の入賞 11.4 11.12】
昨今プッシュの「ガガガ」と、風格さえ漂う過去設定「ガガギゴ」をうまく取り込んだリアルカード視点として、遊戯王テーマへの愛情が伝わる一枚。
どうしても名前落ちになってしまうので効果のインパクトは薄くなってしまうが、ガガガの方の効果の作りを膨らませてまとめた感じ。まあ仕方はないけど、ガガギゴ要素が少ないのは残念。どうすればさらにコンピレーション感は出たかなあ。

《閃光小手打ち》 (カウンター罠)
相手がドローフェイズ以外にカードをドローした時に発動することができる。ドローしたカードを墓地に送り、相手の手札を確認する。

【うぃなさん(3ヶ月ぶり3回目の入賞 10.5 11.6 11.12】
ついにはたき落とす速度が光を超えたか!っていう感じで茶目っ気ある上位互換感を出したネーミングが素敵。
条件を縛ることによりさらに上質な効果にするのはデザインのうえでもメジャーなやり方であり、バランス・作り・設定ともにぐうの音もでない仕上がりといえる。単に はたき落とし な名前を攻めてきたのではなく、技名な感じに仕立て上げたのは個人的には大正解だと思った。

佳作

1112_3_vaniland《扁平な土地(バニランド)》 (フィールド魔法)
このカードがフィールド上に存在する限り、通常モンスターをアドバンス召喚するためのリリースは1体少なくなる。自分フィールド上に通常モンスターが表側表示で存在する限り、このカードは破壊されない。

【梨花さん(4ヶ月ぶり3回目の入賞 10.7 11.4 11.12)】
ダジャレっちゃダジャレなんだけど、こういう発想が好き! というより、加工する段階のことを考えたら漢字五文字で特殊読みがカタカナ五文字というのは理想のデザインであり、言わずもがなな名前のトンチが効いてる面も含めて是非カード化したい感じ。
でも、どうあがいても荒地の風景絵になるからイラスト化……イラスト化の未来が……(涙)(※編集注:後にイラスト化されてビックリでした)

【ill. 卯双月さん】哀愁さえ漂う雰囲気。ぽっかりと淋しげな「扁平」さと、バニラモンスターによる空白の利用がたまりません。
もともと、効果は割と大雑把ながら、その雰囲気はこのように「飾らず」にあるべきな一枚であったという点では、卯双月さんと私の認識が似通ったと見るべきでしょう。余韻を活かすために、ミニマムな通常モンスターが選択されなければいけなかったところですが、なるほど《バニーラ》。お気に入りである点、そして名前の面でジャストチョイスでしょう。

《解体作業》 (通常魔法)
自分のフィールド上に存在する機械族モンスター1体を指定して発動する。選択したモンスターを破壊し、破壊したモンスターのレベル3つにつき1体、「がらくたトークン(地属性 機械族 レベル3 攻0/守1000)」を自分のフィールド上に特殊召還する。

【西さん(2ヶ月ぶり2回目の入賞 11.9 11.12)】
この視点はいずれ公式にくるでしょ!って感じに素直な一枚。
バランスもうまく仕立て上げられており、普通に使う点では得を見出しにくく、しかし一枚の上級モンスターをばらして再構成するのは機械の特色的にもイメージ的にも効果的にも取り込みはスムーズに行く。このイメージは、取ったもん勝ちだねえ。

《疾駆するケンタウロス》 地属性/獣族 ☆4 1300/1550
自分の墓地から速攻魔法カード1枚、または風属性のモンスター1体を除外する事で、手札のこのカードを特殊召喚する。この効果は相手ターンでも発動できる。

【ヘッドジャグラーさん(10ヶ月ぶり6回目の入賞 06.5 06.8 06.12 09.5 10.1 11.12)】
速攻魔法と風属性という「早さ」を表現したカード分類を活用した効果とケンタウロスという駆け抜けるモンスターの採用の合わせ技一本。
もはや設定勝ちだが、《翻弄するエルフの剣士》《疾風の暗黒騎士ガイア》路線であることを考えると、カバー作としての踏襲をあわせて考えれば懐かしさ込みの加点がある感じ。

【講評】
2011年最後の開催でしたが、公式っぽい路線・審査側好み路線・革新効果路線など思い思いで得意の発想を攻めてくれて、各分野の優秀作が残った感じの一月でした。
偶然なのかなんなのか、ネーミングのテーマ的にはかなり原作寄りというかOCGに寄ってる気がしないでもないですが、多分気のせい。ここに何かインスピを感じてみたら痛い目にあうかもしれないので、気にせず皆さんのらしさを放り込んでくれたら嬉しいです。
来年は、今年以上に「テーマ」に斬り込んでいけたらなと思っています。

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