オリカ☆めいきんぐ(2012年)入賞作品

5月/テーマ:フリー

最優秀賞

《神の参刻》 (カウンター罠)
ライフポイントを3分の1払って発動する。魔法・罠カードの発動、モンスターの召喚・反転召喚・特殊召喚のどれか1つを無効にし破壊する。ライフポイントが3で割り切れない場合、このカードは発動できない。

【Azureさん(2ヶ月連続3回目の入賞 10.9 12.2 12.5)】
発動タイミングは狭いが、その分絶大なカウンター性能。オリカの作り方の定石である「ハイリスクハイリターン系」をつぶさに作り上げた一枚だ。強力であるが壊れてはいないという印象を与えているのが非常によく、日本語としても造語であるが「参刻」という単語は上手く落とし込んだというところだ。
各位の和が3で割り切れたらその数字は3で割り切れるって例のアレ。こういうカードが実装されたらとたんに攻防のラインがきな臭くなりそうだ。

優秀賞

《神威(しんい)》(カウンター罠)
カードのセットを無効にし破壊する。

【南瓜さん(7ヶ月ぶり7回目の入賞 06.8 09.1 09.3 10.3 10.5 11.2 12.5)】
カムイとかも呼ばれるが、霊的なものであり、人間にできないことをするとされる。神威という単語はなんとなくだがシャープな感じ、スピード感ある感じが見て取れるため、伏せたカードを鎌鼬のように刈り取るのは面白い発想。
エンドサイクとかそういうのでよくない?っていう考えもでそうだが、一応《呪われた棺》その他の存在で差別化はされている。なにより「カードをセットす……」「トラップカード!《神威》!」って超かっこいいよね。短い名前のカードは勢いって大事。

《融合硝酸》 水属性/水族 ☆3 500/1200
このカードを融合素材モンスター1体の代わりにする事ができる。その際、他の融合素材モンスターは正規のものでなければならない。「融合解除」の効果でこのカードの特殊召喚に成功した場合、このカードと相手フィールド上のカードを2枚まで選択して墓地へ送る事ができる。

【たまごかけごはんさん(初受賞)】
効果が名前を忠実に捉えるカードは私大好物であり、そういった発想ではこのカードが随一だった。解除したら劇物が飛び出てきて相手の場を溶解するってのは「融合」の本質が見れて刺激的に感じた。
なにげに単純融合においても高いサポートを誇っており、インポート・エクスポート共に品質高くまとめられている。白黒以外のエキストラ。もうちょっと見ていきたいよね!

佳作

1205_3_clock《忙(せわ)し時計の白ウサギ》 風属性/獣族 ☆1 0/0
このカードを手札から捨て、次の効果から1つを選択して発動する。この効果は相手ターンでも発動できる。
●このターン発動した「エンドフェイズ時まで」のカードの効果を終了する。
●このターン発動した「エンドフェイズ時まで」のカードの効果はエンドフェイズ時に終わらない。

【メテオラスさん(11ヶ月ぶり3回目の入賞 10.1 10.3 12.5)】
根底としてはメルヘンチックで好きなタイプ。アリスとかでもそうだがよくよく兎と時計の関連性はお似合いで使われている。
ただし佳作だったのは、単体としての活用性やパワーには欠けていたというところから。ただし設定性については素敵だと感じたので切り捨てるのは惜しまれた。

【ill. 雪加さん】実に童話的な兎と時計の組み合わせをイメージに落とし込んだ、ファンタジーどまんなか!なイラストをいただきました。一つ一つのパーツが実に王道に幻想的な雰囲気を醸し出していて、深い童話・ファンタジーへの造詣を感じることしきりです。「時を操る効果であるから、手品師のような感じにしてみました」との考案をいただきましたが、そのコミカルさが実にお似合い。かつて原作でペガサスが夢見た「ファニー」「ラビット」がそこに十二分に感じられました。

《夜の女王》 光属性/魔法使い族 ★10 1900/4000 【エクシーズ】
レベル10モンスター1体以上
エクシーズ素材を持たないこのカードは破壊される。このカードのエクシーズ素材を1つ取り除くことで、相手ライフに2000ポイントダメージを与える。

【天龍さん(3ヶ月ぶり4回目の入賞 09.5 09.8 11.10 12.5)】
レベル10を素材にして元を取るってのもなかなかキワモノだけれども、単純にレベル10を1体飛ばして2000ダメージのキャノン装置と考えれば強力……いっそのことあぶなげなんじゃないかと思っての選択。バランスメイク的には強すぎるかなー?怖いかなー?と思うところがあるにはあるが、素材の緩やかさと、その緩やかさを生かした効果のつくりに単純に唸った。アイデア一本勝ち、かな?

《小さな落下傘》 (速攻魔法)
自分のデッキの1番上をめくる。レベル3以下のモンスターだった場合、自分フィールド上に守備表示で特殊召喚する。それ以外のモンスターだった場合、墓地に送る。魔法・罠カードだった場合、そのまま元に戻す。

【ハネヒツジさん(2ヶ月ぶり4回目の入賞 11.6 11.10 11.12 12.5)】
コミカルなイメージが思い浮かぶ微笑ましい一枚。軽いモンスターがふわふわと降り、デカブツだと重量に耐え切れずに落下する。基本的には積み込み系効果とのシナジーが狙えるが、しっかりと考えれば《緊急テレポート》系のサポートを見込んでいけるだろう。
あくまで個人的になんだけど、自分がデザインするとするなら装備魔法・装備罠も直接場出しの範疇に加えたいかなーとかいう所感を持った。ハネヒツジさん、その辺りはいかがでしょ?

《クロス・ライカン》 地属性/獣戦士族 ★4 2600/2000 【エクシーズ】
種族の異なるレベル4モンスター×2
エクシーズ素材を持ったこのカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、同じ種族を持つモンスター同士を素材にエクシーズ召喚を行うことが出来ない。

【hunmerさん(12ヶ月ぶり3回目の入賞 09.10 10.1 12.5)】
オリカのエクシーズは素材と、その素材を生かした効果デザインがうまいカードが入賞するイメージ。このオリカは昨今のテーマデッキが使うエクシーズを抑えるように構成しており、いわゆる「メタカード」側。強力なテーマデッキが尖った構築であり続けることを拒否しており、こういった観点のカードが登場すると環境の創意工夫が求められそうだなあと、非常にリアルに欲しい発想。
佳作にしたのは、先出しが若干強すぎるかなという思いから。制圧力が高く、シンクロを使えばこのカードを打開可能とはいえ苦労する数字であることは十分認められる。個人的にはもうちょっと抑えても良かったかなと思う。

【講評】
「原点回帰」を思う月でした。基本的に、クリエイティブに色んな発送のカードが現れ、入賞カードもデザインの偏りがなく色々な考え方の入賞作が選ばれたというインプレッションです。
正直今月のラインナップを見るに、審査員(めたぽ)の「好み」がなんなのか困惑するかも。いいんです、もちろんそういった隙を狙うのも策ですけれども、こちらの好みなんか考慮せず自分のポリシーで突っ切るのも大歓迎です。門戸は広く、次回の投稿もお待ちしております。

2月/テーマ:オカルト

最優秀賞

《隙間女》 闇属性/悪魔族 ☆4 0/0
自分フィールド上のこのカードを、自分フィールド上のエクシーズモンスター1体の下に重ねてエクシーズ素材とすることができる。また、自分フィールド上でエクシーズ素材となっているこのカードを、自分フィールドに特殊召喚することができる。この効果は1ターンに1度、どちらかの効果しか使用できない。

【あああああさん(初受賞)】
エクシーズモンスターの素材の場所を「隙間」と表現したデザイン性に興味をひかれての入賞。さきにネタバレをしておくと、今回の入賞作はデザイン的にカードパワーを突き詰めたものは少なく、見た目的もしくは効果デザインとアイデア的なところから狙ってきているものがほとんど……いや、全部となっている。
このカードは素材化の発想を出たり入ったりとしており、都市伝説の「かくれんぼ」が容易にできる、実用性の面では素材をぶっぱして発動するタイプの効果に合わせる、みたいな。

優秀賞

《鳥居》 (フィールド魔法)
相手プレイヤーは、神属性モンスターが存在する縦列のカードゾーンを使用できない。(既にカードが存在する場合、そのカードを墓地に送る。)

【羽つき羊さん(初受賞)】
参道を通る際には真ん中を避ける、ってな。オシリス・オベリスク・ラー・ホルアクティを八百万にぶち込む異種の発想であるが、カードパワー云々よりもこれまた雰囲気を求めて作られた一枚だろう。
ここより先も見ればわかるが、参加者の皆さんのオカルトに対する受け止め方は相当広範で、いわゆるメジャーなオカルト以外にもこういった宗教系や、SF的科学、そしてゴースト系も許容している。このカードは完全に雰囲気一つがかっさらった好例だろう。

《超プラズマ暴論》 (永続魔法)
フィールド上に表側表示で存在する悪魔族・アンデット族・天使族モンスターは全て雷族として扱う。雷族モンスターが除外されている限り、元々の種族が悪魔族・天使族であるモンスターは特殊召喚できない。雷族モンスターが墓地に存在する限り、墓地に存在するアンデット族モンスターの効果は無効になり、墓地から特殊召喚できない。

【ヘッドジャグラーさん(2ヶ月連続7回目の入賞 06.5 06.8 06.12 09.5 10.1 11.12 12.2)】
今回の「雰囲気系」で一番膝を叩いたのはこれ。じゃあなんで最優秀じゃないの?ってなると、実用性点でのバランスを加味したため。
デザインとして「実態がないもの」を全部雷(プラズマ)として解釈するという発想。その発想には若干、逃避の感じも含まれておりヘッドジャグラーさんの名付けた「暴論」って単語がセンス光る一枚。実用性としてはピンポイント感があるが、決してカードパワーを捨て切っているわけではない。《王家の眠る谷-ネクロバレー》的に頑張っていこう?

佳作

《十一次元融合》 (通常魔法)
「自分フィールド上または墓地」と「エクストラデッキ」のそれぞれから、融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを1体ずつゲームから除外し、その融合モンスター1体を融合召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚する。

【tさん(19ヶ月ぶり2回目の入賞 08.9 12.2)】
科学のうんぬんを語る気はないが、十一次元は宇宙(ざっくりだ!)。異なる次元を結ぶというある意味SF的発想であり、前述のとおりこれもオカルトとして受け止めた一枚。カードパワーは今回の入賞作でぴか一であり、構成をしっかりすれば悪用はできつつも、《未来融合-フューチャー・フュージョン》のような悪用感は見られない。
特にエクストラデッキへの工夫感を求められ、当コンテンツの本質である創作感が溢れる一枚となっている。

《奈落に光る眼》 闇属性/悪魔族 ☆1 0/0
このカードが自分の墓地に存在する限り、相手がドローしたカードを確認する事ができる。

【Azureさん(7カ月ぶり2回目の入賞 10.9 11.2)】
発想としては堅実でまとめた一枚。恐ろしい系のイラストとすれば割と際立つデザインとなっているなあと感じた。
個人としてはこの名前だと奈落的には除外の方が適切なのかなあとか、もう一工夫パワーが欲しかったなあと思ったところもあるが、その辺は審査員側との齟齬のレベル。墓地としてのデザインなら、自分であればこれに「常に墓地の一番上になる」効果を付けたいところ。

1202_3_kokkuri《狐狗狸》 闇属性/アンデット族 ☆8 3000/0
このカードは通常召喚できない。自分フィールド上の「ウィジャ盤」または「死のメッセージ」カードが相手の効果によってフィールド上から離れた場合のみ、手札からこのカードを特殊召喚する事ができる。このカードの特殊召喚は無効化されない。このカードが特殊召喚に成功した時、自分の墓地に存在する「死のメッセージ」カードの数×1000ポイントダメージを相手ライフに与える。

【マジックさん(初受賞)】
読みは「こっくり」。こっくりさんの語源となっているアレだ。それを実在カードである《ウィジャ盤》をこっくりさんで使う道具と置き換える発想に感心した。原作における獏良はいわゆるオカルトの塊であり、実際のところテーマ設定の基準としたカードは獏良のそれなのだが、皆さん当コンテンツの喰らい方をわかっており、実はその発想は少なめ。そのためスピリットモンスターとか、心霊現象系も思ったより競争が少なく、その中ではこのカードが随一だったと思う。
そもそもウィジャ盤自体がこっくりさんみたいなものなので、和洋折衷面でもこの発想はリアルカードに持ち込みたいところ。

【ill. 隼鯉さん】狐狗狸をかたどったキャラクターってのは擬人化路線で有名所がちょいちょいあるのですが、この度はその元となった動物妖怪をかたどっていただきました。基本的なところを動物の思惑としているので、周りの意匠からアンデットを醸しだしてくれたそうです。魔方陣もそう、人魂もそう、なんですが、個人的には和風にされている刺繍部分の細やかさに唸りたいところ。大きなところ小さなところにこだわりが見える一枚です。

【講評】
テーマとしては広いつもりなんですが、考えるドツボにハマれば上手く思いつかない難題だったかもしれません。前述のとおり真っ当なオカルト以外にもSFテクノロジーや心霊現象もあるため、過去の「ジャパニーズ」に引っかかる点もそこそこあったかもしれませんね。
残念ながら参加者数としては支持をいただけませんでしたので、数ヶ月休養期間を置いて再開したいと思います。

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